コンサートの一番の魅力は演奏家の持つ空気だ。

コンサートの一番の魅力は演奏家の持つ空気だ。


今日は豊橋Platホールで井垣壮太さんの演奏会を聞いてきました。ついでに一緒に写真も撮ってもらいました。

唐突ですが、エピソードを一つ。
又聞きですが、あるグルメ家は世界のレストランを歩き回って、様々な味を経験した末にこんな話をしたそうです。

~料理の美味しさの半分は料理人から出る出汁だ~
レストランに行けば美味しい料理が出てくるものだ。
さらに世に名前の売れているレストランは、料理に趣向を凝らすとともに、食材、空間などにも最高のものを取り入れ、組み合わせている。
最終的に料理の美味しさを決めるものは、料理人の人柄、それまでの彼、彼女の人生がどのように作る料理に現れているか。
そうしたストーリーがなければ料理の美味しさは半減してしまう。

つまり提供する側と提供される側の人間関係が料理の味の大きな部分となる、ということだと思います。
リサーチの量、幅、奥行きは違えど、この意見には全くの同感。

音楽に言い換えれば、〜コンサートの一番の魅力は演奏家の持つ空気だ〜と言えるのではないでしょうか。

料理と音楽の違えはあれど、異国の見ず知らずのパフォーマーと比べて、昔からの友達は、彼の人隣、今までの人生を知っているという点で特別です。
だからこそ、彼を応援したいし、彼のパフォーマンスも素敵だなと思えるのではないか、と。
たとえパフォーマンスの良しあしは専門的にわからなくても、彼が頑張ってやってきていることは伝わってくるし、それを人並ならぬ興味を持って感じることもできます。
そうした楽しみが実はどんなレベルでも観客の楽しみの大きな部分を占めているのではないかなと思っています。

その点で、先日行われた井垣壮太さんのワンスプーンコンサートは最高でした。

こうした生活を送ってきたから、この曲があるんだな、とか、こんな考えでこの曲を弾いているのだろうか、とか。
断片的ではありますが、そのように推察していけるのは、なんだかすごく楽しかったです。

下プログラムを見ると彼の音楽の面白さがわかると思います。

https://www.dropbox.com/s/5ngyuu9d4uwjnk6/2016_02_20_19_41_55.pdf?dl=0

 

どうしても目標”ピアニスト”に縛られる人が多いなか、(もちろんそれも彼の夢ではあるでしょうが)
明確な目標として掲げられない自分の音楽をたんたんと追及している彼をただただ尊敬しています。

今回、個人的に一番嬉しかったのは、演奏とはほとんど関係ありませんが、彼が継続的に走ってくれていたこと。
高校時代にあげた使い古しのランニングシューズ。
それがきっかけで走るようになった彼から、今度一緒にマラソンに出ようと言われるのは、この上もなく嬉しいです。

 

今後のコンサート

2016.05.01 (sun) 13:00- @豊川市小坂井文化会館 フロイデンホール by GroppoFresco (東三河を中心とした若手音楽家グループ)

問い合わせ: gruppofresco@@gmail.com (@を一つけ消してください。)

 

 

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です